すごい防災訓練に参加してきました。もう誰さも死なせねぇ。

3月8日(日)大槌町の安渡という町内会の防災訓練に参加してきました。

昼の1時に大地震、そして大津波がやってきた!というシナリオで町内全体をフル活用した大芝居、という訓練です。

私の担当は、おらぁ逃げねえってこそばる姑をなんとか避難させようとする嫁(他人ですよ、お芝居ですよ^^;)の実況および記録係。


1時のサイレンとともに、地震発生の防災無線。まずは頭を低くして体を守って、、、、


「あああ、ガスしめて、電気おとして!」「にげっぺし!」「ばあちゃん、まずこれ着てこれ履いて」「おらあいい、足手まといだから先さいけー」「そんな事言わないで、はやく行こう!」「おらあやんだ、ここさいる」「頼むから、動いてよ、泣けてくるよ」「やんだやんだ」エンドレス。


ひとりでは姑を動かせない・・・嫁、通りにでて助けを求めます。でもなかなか助けてくれる人がこない。(ほんの5分くらいなのに、長く感じました)通りと家を行ったり来たり。焦って困って、そこに婦人消防隊の一団が「みんな逃げるよーっ」って声をかけながらやってきました。事情を話したらすぐ来てくれた!(シナリオにないアドリブでした!)


婦人消防隊の2人にさあいこうって声をかけられ、両脇をかかえられたらすんなりすっくと立ち上がってくれました。そうして坂の上まで無事避難することができました。


実際に311でもこうやっているうちに流されてしまった方がどれほどいたことか・・・だから、ばあちゃん真剣そのもの!なのに真剣になるほどおかしくて、おかしくて、黒子一同必死で我慢していたんですが、、、検証会では町内みんなが大爆笑!!! あの津波から4年。今こうやって笑って振り返れるってほんとすごい。


避難ルール確認 実効性「常に見直す」・大槌 | 河北新報オンラインニュース


その他にも、高台から家族を探しに下ろうとする人と、それを止める人。車イスで避難するのに助けをもとめる人(6%の坂ってばあちゃん1人じゃ登れない)リヤカーで避難する人、車で避難する人、走って逃げる人に消防隊、婦人隊と、津波当日さながらの再現劇を見せていただきました。



避難ルール確認 実効性「常に見直す」・大槌 | 河北新報オンラインニュース



去年に引き続き二回目の実施ですが、改善してさらに実際に近いシナリオに練り直され、参加人数も増えました。なるほど!と思ったのは、ほどほどに暴れていると「311の時はもっと暴れてた、こんなもんじゃないぞ!」との
ツッコミが入ったこと。こうした訓練を行うことで、リアルな津波の体験が伝承されていくとしたら・・・とても興味深い一コマでした。


でも、いちばんスゴイのは、次に災害がきても誰さも死なさねえって、当たり前に思っていることじゃないでしょうか。そんなこと当たり前だべっていう。自分の家族や友達が犠牲になったら嫌でしょう、と言われた瞬間に急に現実の事なんだって思えてきました。それは大きな災害だけじゃなく、日常の火事や事故にも言えることなんだっていう。それは日ごろのこうした訓練で十分可能なんだっていう。


災害で犠牲になる人をゼロにできるんだ。。。


あの場にいると、誰さも死なせねえって当然で当たり前の普通の事に思えるのですが、東京に行ってこの事を話すとビックリされます。でも確かに。次に同じ津波がきたら、ここの人たちは、ほぼ大丈夫って思います。

南海トラフ津波がおこると推定死者33万人と言われているけど、安渡の人たちみたいに準備をしっかりしていれば、死者はうんと減らせると思うんです。



死者最大32万人想定 南海トラフ巨大地震 - NHK 特集まるごと


そういう事ができたらいいなあと思っています。



えころんプロモーションビデオ「Morning Post」 | 歌うどんぐり。


安渡で編み物しながら歌っていたどんぐりさんのブログです。
歌と映像がほんとステキなので、ぜひ見てください。
こんな感じのところです^^