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災害を標準化。支援する力、支援を受ける力(←重要!)を世界共通で使えるようにしよう。

防災 震災復興

仙台の国連防災会議。3月18日の午後は防災情報社会デザインコンソーシアムに行ってきました。
タイトルは「東日本大震災以降のNPO等の活動について~行政・NPO等の連携における日本型ICSの可能性」

d-bosai.org


 震災のIT活用とNPOの動きについて興味があって聞きに行ったのですが、災害を標準化し、世界共通で支援をできるようにしよう、というもっと興味深いテーマが主役でした。

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タイトルにある「ICS」とはインシデント・コマンド・システムのこと。
災害が起こったらどうするかを決めておく、災害を標準化するということ。

災害時に備えてあらかじめルールを決めておく。これは日本の茶道における「座」の文化にルーツがあるそうです。戦国時代に武将達が話し合いをするのにケンカをしないで進めるために考えられた方法だそうです。

アメリカは2000年代に大災害を経験し、それ以降災害に備えたICTの協議を進め、現在は災害が発生して翌日には災害情報システムがフル稼働する。これを日本でもできるようにしたい。

災害の時に急にデータとくれ、といっても無理。普段からの付き合いが重要。丹波の災害時には地域SNSに情報をどんどん流した。こうした仕組みがあったおかげで、リアルタイムに正確な情報を共有することができた。

→震災時の話を聞いていると、あわてて作ったチームが分裂/対立したケースは枚挙にいとまがありません。世界各地から助けがやってきましたが、アメリカ流、オランダ流、中国流、韓国流、デンマーク流、フランス流・・・とそれぞれ違う流儀があるので大混乱!この時、共通の用語やルールがあれば・・・とつくづく思いました。

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 ITの活用では、インターネット回線にパソコン、プリンターを届けてそのどう活用されたかの追跡をしていました。AmazonウイッシュリストやGoogleパーソンファインダーなどを活用できた避難所は、外部からの支援が得られやすかったそうです。それから各種ソーシャルメディアは大活躍でした。

 その一方で課題になったのがマネージメント。自分たちとほかの団体との連携ができていなかったし、情報が団体から外にでていかない。やれば成果がでるのが分かっているのですが、なかなか出来なかったところです。

現場のNPOはほとんどが年間500万円以下の予算で動いているそうです。すごく実感出来る数字です。選任スタッフが一人雇えるかどうか、という予算です

そこで、情報マネジメントに補助金を出せないかと提案されていました。現場のNPOにITの力があれば、情報発信とマネジメントでもっと外部の支援を得ながらいい活動ができるようになるはず。

→この話、まさにその通りと思って聞いていました。
とにかく情報発信まで人手が回らないところが大半。ITができる人がそもそも少ない。たとえば普段は何十万円もする便利なクラウドサービスを無料でどうぞと言われても、現場でそれをカスタムできる人間がいない。目の前の対応で手一杯なのです。
 現場は中古のノートパソコンが一台あればいい方で、まったくないチームも少なくありません。ほんとうにここに予算がつけばいいなあと思いました。

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パネルディスカッション

・現地のNPOと連携できなかった
東日本大震災で弱かったのは、後方部隊と財務。
・支援を受ける力「受援力」が足りなかった。ほんとうの弱者は声もあげられない。「俺を助けろ!」と大声をあげる人が先に助けらる。
トップダウン型組織は災害時に崩壊する。上の役割は現場の支援。これに徹した。
・埼玉県杉戸町宮城県富岡町が震災の半年前に災害協定をむすんだ。首都圏の災害を想定して後方支援自治体として連携する予定だった。役割は逆だったけれど、事前に自治体同士の訓練をしていたことが震災時に役立った。
・バックアップセンターの働きが非常によかった。岡山市役所で物資の募集を呼びかけ、ベニーズに集めてニーズを把握し,仕分けして発送。これにより必要なものを必要なタイミングで送る事ができた。例えば歯ブラシが100本必要と呼びかけると、歯磨き粉も必要でしょうハンドタオルもいるでしょうとパックしたものが来る。だけれども現地ではタオルが余っていて、避難所は狭かったりする。なので仕分けが必要になる。現地の体育館ではモノが一ヶ月以上置かれない事を目標にした。
・現場ではパソコンより手書きだ。電気も使えない。
・ITは機械のことでない。情報のことをいう。例えば訪問看護が必要な方のカルテに緊急度順に赤・青・黄、、、の丸シールで目印をつけてすぐ分かる様にした。アナログだけれどITである。

 この後は、インドの防災情報チームの発表でした。こちらはスマホを活用したチームで、災害伝言ダイアルアプリに、ゲリラ豪雨スマホで予測、拡散するアプリ、システムをインドと日本で相互に補完する協定の事など、国境を超えたICTにチャレンジしていて面白かったです。
 インドと日本。遠い国ですからいざ災害の時はどちらかがきっと安全。ではいざ助けにいったとして文化や考えが全然違う。その時スムーズに支援をし、支援を受け取ることができるように事前に練習をしておこうというわけです。(英語だったので半分くらいの理解です^^;)

 私のボランティア体験の中でも、体育館に入りきらない程の物資の仕分けや、ぼけちゃってるおばあちゃんが「がんばってね~」とくしゃくしゃの古着を送ってくれたり、断ると怒りだす人がいました。善意を受け取るのは力のいることでした。

 今は小さな流れだけど、将来的に世界中どこで災害が起こっても、すぐ助けに行けて、自分たちにあった支援をすんなり受けることができるようになったら。。。とてもいいなあと思いました。