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想定外の災害から身を守ってくれたのは「文化」でした。

都市学会の発表。
私達のチームは岩手県の津波の被害について、その調査報告でした。

たとえば、岩手県では津波による子供の死者が少なかった。
それは保育園、幼稚園、小中学校の多くが高台にあって
低地にある場合でも、避難する事を徹底していたからです。

少しでも高台に避難をして警報が解除されるまでは決して下りて行かない。
何年もかけて、より早く、より確実に実行できるように改善して行きました。

それは以前の津波の時に子供がたくさん亡くなったからだそうです。
もう子供達を死なせない。当時の人達がそう強く願って文化を残しました。
78年前の事です。

その結果。

調査結果を分析して行くと、やはり子供達はしっかり逃げて助かっていました。
それだけではなく、女性もしっかり助かっていました。
(海外の災害では女性が多く亡くなっています)
消防団の活躍があり、地域の助け合い文化があり助かった方が大勢いました。

だけど最前線で亡くなった方も少なくはありませんでした。
「大丈夫だろう」と逃げなかった方、要介護者/障がい者とそのご家族が多く被害に遭われている。
防災無線は「3mの津波がきます」。「6mの津波が来ます」と言えなかった。
ハザードマップの外側の人は必死で逃げた。そして境目の人が一番多く亡くなりました。

その時どうであったか。
ほんとうに沢山の方にインタビューに応えて頂きました。
おひとり、おひとりにお話を頂いて、組み立てて行く作業でした。


・・・この死を生かしたい。

あるとき、こうおっしゃった方がいて
そうだ、生きるようにしなければと思いました。